肩の力を抜いて生きるということ

私が大学生のころ、母と京都旅行でお寺を巡りました。
突然、僧侶がわたしに声をかけ、

僧侶『お嬢さん、こちらにお座りください』
私『は、はい』
僧侶『もっと肩の力を抜いて生きていいんだよ』

たったこれだけの会話でしたが、私は深く安堵して、涙が止まらなかったことをいまでも鮮明に覚えています。

今思えば・・・ちょうど、田舎から上京して都内の大学に通い始めた頃で、
単位取得も簡単ではなかったため、みんな凄いな~がんばらないと!
とつねに思っていましたね。
僧侶の言葉で、一気に緊張の糸がほぐれたからか、顔の表情まで穏やかになったと友人に言われたくらいです。
それからやっと、都会で生きることが楽しめるようになりました。

この体験は、今わたしがヨガを指導する根底にあるものなのだろうと思うのです。

頑張って前進するべき時、リラックスして休み、立ち止まったり、時に後退すべき時。
これらの”時を知る”それを察知する力を、体感を通して養うのまた、ヨガの叡智なのだと考えます。

環境の変化で慣れない生活、もの事がうまく進まなくて
肩に力が入っている方は、一度その事柄から離れて自分なりの方法でリラックスして心も身体も緩んでみると、変わった角度からそれらに向き合うことができるようになるかと思いますよ。

 

MADOKA